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大麻の症状って本当に危険なの?後遺症の可能性や中毒症状について解説!

みなさんは大麻と聞いてどのような印象を持っているでしょうか?麻薬や薬物の一種と考えている方は多いかもしれません。しかし世界を見てみると大麻に含まれる成分についての研究が進み、大麻=薬物という認識を変えつつあります。しかし、日本では法律の問題もあって研究が進んでおらず、大麻関連のニュースと言えば芸能人の逮捕など、悪いイメージが先行しています。

大麻を消費した際に引き起こされると言われている症状や後遺症は本当の事なのでしょうか?実際に合法化した国でそれらが問題になっているのでしょうか?これらの事を知っている人はあまり多くないでしょう。

今回は大麻が引き起こす言われている症状と中毒性や後遺症の可能性が本当なのかを探っていきましょう。

 

大麻の症状や後遺症

大麻の症状には大きく分けると、使用時に出る症状(即時作用)と長期的な使用による影響(中毒、後遺症など)の二つに分けられます。まずはこの二つの視点から、ニュースや学校などで一般的に伝えられている代表的な大麻の症状や後遺症を紹介していきます。

 

即時作用

大麻の効果は喫煙後10分~30分ぐらいで感じることができ、様々な症状があると言われています。

例えば、大麻を摂取すると脳に影響を与え、時間、色、空間の感覚が歪んだりするといった症状が現れます。色がより鮮やかに見えたり、音楽を聞く際も今まで気にならなかったピアノやドラムの音がよく聞こえ、よりクリアに感じます。他にも、食べ物が美味しく感じたり、大したことがないのに爆笑してしまうこともあります。

 

上記のように、大麻は幸福感やリラックス感を与えてくれると耳にした事がある方は多いかもしれませんが、過剰摂取や摂取する際の状況によっては吐き気を催し、嘔吐してしまうこともあります。

大麻の使用後24時間程度は運動能力、反応速度、空間認知、集中力が低下すると言われており、心拍数の増加、目の充血、食欲の増進、口内の乾燥などの症状もみられます。

また、大麻の効果の影響下にある場合には短期記憶力が低下してしまうこともあります。そのため、物を置いた場所を忘れてしまったり、同じ話を繰り返したり、言いたいことを忘れてしまったりすることが起こります。

精神的に安定していない状態での使用や症状がひどい場合には、被害妄想に陥ってしまうことがあり、監視されているのではないか、尾行されているのではないか、という恐怖や不安を感じてしまうこともあります。

 

長期的な影響(後遺症)

長期的に大麻を利用すると、更に影響が出てきたり後遺症が残ると言われています。特に脳が発達する青年期に使用すると認知障害や脳の変化に繋がってしまうこともあるようです。実際にニュージーランドで行われた研究では10代の時に大麻を頻繁に利用していた人達は、一般の成人に比べるとIQが低い傾向が見られたそうです。しかし、成人になってから大麻を使用し始めた人たちにはIQの低下がみられませんでした。

他にも、無動機症候群というやる気が出ない状態が続き、うつ病や精神病を引き起こす可能性も示唆されていたり、大麻成分が遺伝子に影響を与えてしまう、という話題もあります。

ただ、長期的な影響を調査する目的で研究している機関もデータもまだまだ少ない状況です。実際には大麻が上記であげたような症状に関連していない、という反例を示唆する研究データも出てきています。

 

大麻中毒の離脱症状

大麻を継続的に使用していた人が使用を中断すると、離脱症状が現れる場合があります。これは大麻に限らず、タバコやコーヒー、お酒などの嗜好品にも同じことが言えます。その症状は他の嗜好品の離脱症状と似ており、渇望感、食欲低下、睡眠障害、体重減少、攻撃性・怒り、イライラ、落ち着きのない状態に陥ったりします。但し、体に吸収された大麻成分は時間をかけて分解、放出していくため離脱症状は激しいものではないようです。

 

大麻合法化国で行われた大麻症状に関する研究

ここまでは一般的に認知されてきた、大麻使用時の症状や長期使用を止めた際の中毒・離脱症状について記載をしてきました。症状だけを聞くと、危ない・怖い、一度でも手を出してしまうと止められない、いうイメージを持ってしまうかもしれません。しかし、大麻取締法により研究を禁じられていた時代に使われていた情報は本当に正しいのでしょうか?

もし真実であれば、なぜウルグアイやカナダ、アメリカのいくつかの州で大麻が完全合法になり、医療目的として隣国では韓国やタイ、ドイツを含むヨーロッパ各国、そして南アフリカを筆頭にアフリカ勢などの大麻合法が進んでいるのでしょうか?

以下はカナダやアメリカなど、大麻合法化先進国ので行われた大麻の症状に関する研究を紹介していきます。

 

大麻の使用はDNA(遺伝子)に影響を与えるのか?

 

学校内の薬物防止のポスターや保健の授業などで、大麻の使用は、不妊症になったり、奇形児が生まれてくる可能性が高いと学んだ方達は多いと思います。
しかし、実際には大麻が引き起こすDNAの損傷よりもタバコが引き起こす損傷の可能性の方が高いことが研究で示唆されています。
更に、不妊症になってしまうという症状に対しての反例として、大麻を使用している人は、使用していない人と比べて精子の数が多く、濃度が高かったという研究結果も出ています。

 

大麻の使用は脳を損傷し、認知力を下げてしまうのか?

大麻が脳に影響を与えることは間違いないでしょう。大麻の影響下にいる場合、短期記憶力が落ちてしまうことも多くの研究で明らかになっています。しかし、イスラエルで実際に行われたマウス実験では大麻成分が脳細胞を再生し認知能力を回復させる、という結果が出ました。

脳に重大な欠陥をもたらし、長期的な影響を与えるかどうかについてはまだまだ調査が必要ですが、研究者たちは次のステップとして、認知症、アルツハイマー病、その他の認知障害の治療に大麻がどれほど役立つかを判断するために、人間に関する臨床試験を実施しようとしています。

別の事例として、難病を抱えて生誕した生まれたての赤ちゃんに脳の損傷予防として大麻由来の薬を投与する、初の試みも行われています。

 

大麻の使用は睡眠障害を引き起こすのか?

大麻成分にはTHCという精神活性作用のある化合物が含まれているため、就寝の直前で消費すると脳が活性した状態になりうまく寝られないということが起きるようです。しかし、用法・用量、タイミングを間違わなければ、逆に快眠をもたらしてくれることが分かっています。
特に精神活性作用がないCBDという成分が睡眠効果に大きな影響を与えており、就寝前のCBD摂取により快眠と寝起きの快適さが実感できるようになっています。実際に、カナダやアメリカなど、既に合法化されている地域では睡眠を促進する為に大麻を使用する人が多いようです。

上記では、3つの代表的な大麻の症状について、本当に正しいのか?という視点を基に反例を記載しました。しかしこの反例ですらまだまだデータが足りず、完全なものだとは言えません。日々、進化していく情報を収集し、何が正しいのかを見極め、自分で取捨選択をしていく必要が大切になってくるのではないでしょうか。

 

ネガティブな情報が多いけど、医療の現場で活躍

大麻の症状や危険性を知りたいのであれば、医療や治療の現場ではどのように使われているのかを知ることは重要だと感じています。
大麻と言えばネガティブな情報が多いですが、タイでは慢性的な痛みを持つ老人たちに対して、大麻成分入りのオイルを1万本配布しています。タイにおいて、大麻は伝統的な薬として認知されていて、活用方法を模索しています。そんなタイで大麻の禁断症状が原因で暴力事件が起きたり、強奪が起きたりすることはありません。

更にアメリカ、カナダでは、過剰摂取による死亡の可能性や重大な副作用があるオピオイド系の処方薬やアルコール中毒から脱却させる為に大麻を処方したり、タバコの禁煙の為に大麻成分を活用して、実際に効果を発揮している例もあります。
ゲートウェイと言われている大麻は、実は薬物使用を止める為に期待されている植物なのです。

 

■まとめ

上記で述べたように大麻にはいろんな症状があり、またその症状が実は別の病気に効果がある事もお伝えしてきました。更に今まで伝えられてきた症状や後遺症についても反例を提示し、疑問を投げかけました。

世界をみると大麻=ドラッグ(薬物)という認識は、今や大麻=メディスン:Medicine(治療薬)に変わってきています。アルコールやカフェインが社会に受け入れられているように、用法・用量を守れば大麻も生活の質を向上させるための道具として使いこなせることが出来ると考えています。

大麻って知られているよりも危険じゃありません。むしろ必要としている人がたくさんいるのです。そんな人たちに大麻が届くように、安心して利用できるように、知識をアップデートさせ。世界を変えていく必要があるのかもしれません。

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