生まれたての赤ちゃんに大麻由来の薬を投与!? 脳の損傷予防として初の試み!
脳の損傷につながる可能性のある状態で生まれた人を助けるための試験として、初めて赤ちゃんに大麻由来の薬が投与されました。
オスカーパロディという名前の赤ちゃんは、胎盤から赤ちゃんへの酸素または血流の不足が原因の新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)を患って生まれました。そして、その治療の一環として、オスカーは大麻から作られた治療薬を投与されました。
この薬はすでに珍しいてんかん症状の子供たちに治療薬として使用されていましたが、HIEの赤ちゃんの発作を予防するために使用されるのはこれが初めてです。
この研究に参加した研究者たちは、この薬がいつか新生児ケアで日常的に使用されて、発作や脳損傷のリスクがある赤ちゃんを助けることを望んでいます。
この試験は、この薬がHIEで生まれた人の脳損傷の程度を軽減するのに安全で効果的であるかどうかを確認することを目指しており、調査の参加に同意したオスカーの母親は、「自分の息子を助けるためにできることは何でもしたかった」と語りました。
オスカーは、緊急帝王切開によって生まれてすぐに病院の新生児集中治療室(Nicu)に移送され、脳を保護するために72時間の冷却治療を受けました。
まずは彼の全身の温度を、ワインクーラーのような特別なジャケットを使用して33.5度に低下させ、また、誕生から12時間以内に、薬物の単回静脈内投与を行いました。
大麻植物で自然に生成される薬の治療成分は、高度にコントロールされた条件下で抽出される為、THC(テトラヒドロカンナビノール:消費者に高揚感を与える大麻の化学物質)が最小限に抑えらています。
References: BBCなど